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2014年9月12日金曜日

(資料)子ども:韓国「男子選好」風潮の弱まり

近頃、3世代同居は、都市部では生活環境から難しく、しかも法で裏打ちされた<家>という伝統的な制度も希薄なため、家族は親子2世代でしか成立しない現状だ。子どもにとって、<家>は成長して巣立つ仮の場所でしかない。高齢化する親にとって、子育ては人生の中でウエイトが小さくなる。それでも、子どもが自立した後、親は新しい親子関係を考える。

高齢化時代の親(特に寿命の長い母親にとって)は、いつまでも親たろうとして、子どもとの関係が永く続くことを願う。親は、子を(特に娘を)わが身に同化して若さを求め、子は(特に娘は)、産まれたわが子(孫)の世話を親に求める。体力を残した高齢化時代の親にも終末は来る。現状の、親子関係が、相互の期待するような形で続くのか気になるところだ。

中央日報の記事「男児出生比が過去最低…勉強・就職に競争力のある娘を好む傾向=韓国」(9/10)は、高齢化を背景にした親にとって、子どもを男子から女子へと選好が変化していると次のように報じている。(年代を見やすく改行、抜粋を容赦)

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# 娘ばかり3人の・・・イ・ボクジャさん(59、女性)。男児を好む傾向が強かった時期に・・・いつも身の狭い思いだったが・・・「最近ぞっとするような軍隊内の殴打事件のニュースを見るたびに、娘だけを産んだのがどれほど幸いかわからないという気がする」と話した。

# 続けざまに息子2人を産んで周辺からのお祝いを一身に受けた・・・パク・グァンスさん(49、女性)だったが・・・「息子が2人だが両親の結婚記念日どころか誕生日も忘れて過ぎ去ることが多い」と愚痴った。「この頃、きれいに服を着ている60代の女性は、たいてい娘を持つ母親」として「娘を産めなかったのが重ね重ね残念」と話した。

1990年代にピークだった「男子選好」の風潮が弱まっている。統計庁が9日に確定した「2013年出生統計」によれば、
・2013年: 女児100人あたりの男児出生の性比率は105.3人。統計庁基準で81年以降、最低値。
・1990年: 116.5で最高値になった後、徐々に下がって
・2003年: 110以下になった。
・2007年: 106.2を記録して初めて「正常男女比(103~107)」の範囲内に入ってきた。
女性が男性よりも寿命が長い・・・男児の数が3~7%多いのが正常・・・。
統計庁のユン・ヨンオク人口動向課長は・・・「男子選好の風潮が弱まったという明らかな傍証」と分析した。

(注)日本は、80年代以降、105~106の間を行ったり来たりしているようだ。(三重大学奥村教授資料

大学進学率は、女性が追い抜いた。
・2009年: 初めて女性が82.4%で、81.6%の男性を追い抜いた。
・2013年: 進学率の差が7.1ポイント(女性74.5%、男性67.4%)と一層広がった。

成績の格差は・・・公務員採用試験ではすでに女性の勢いが強い。
外交官試験で女性が
・2010年: 60%を占めた
・2013年: 59.5%を記録した。
司法試験の女性合格者比率は40.2%、
5級公開採用は46%に達する。
大企業の人事担当イ氏は「成績順で選べば女性が過半数を超える時が多い」と吐露した。

最近、軍隊内の殴打事件まで噴出しながら、息子よりも娘を好む比率が高まった。
韓国女性政策研究院のキム・ナンジュ博士は「男児を好む傾向が退潮したのは、仕事をする女性たちが増えながら、育児負担が相対的に小さい娘を好むことになった上に、女性の発言権が高まったため」と説明した。
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(付記)
わたしたちは、まだ3世代同居時代の幻想から抜けられずにいるのかもしれない。将来、親子関係に、また別のモデルが生まれるかもしれない・・・動物の親は巣立ち後の子に寄り添わない。