ブログ本文&資料

2014年8月25日月曜日

緑色の橄欖(かんらん)石

「貧者の金(poor man's  gold)」といえば、金融関連では「銀」、合金世界では「真鍮」だそうだ。鉱物採集では「黄銅鉱」、砂金採りでは「金雲母」がいわれる。

それじゃあ、「貧者のエメラルド(poor man's  emerald)」は何だろうとネットで探すと、宝石「ペリドット(peridot)」*だそうだ。金と黄銅鉱ほどに大きな落差はないと思うのだけど・・・。確かにペリドットも緑色の範疇だが、エメラルドのような絵の具箱の緑色でなく、光の陰に茶褐色を感じさせる、ほどほどに落ち着いた味わいがある。

(*)ペリドットとエメラルドの宝石の歴史話題がFB「Marry Me Jewelry」に紹介されている。感謝。

「ペリドット(peridot)」の鉱物名は「橄欖石(olivine)」。橄欖石は、通称オリビンの名の通り、植物のオリーブ色を思わせる。
私の鉱物・・・好物の一つに、オリーブ樹の実を塩水に漬けたものがある。調子に乗って食べ続けてはいけない。せいぜい一回5粒程度かな・・・ああ、いけない、関係なかった。

橄欖石の有名な産地は、ネイティブ・アメリカン居留地のアリゾナはサン・カルロス、ホットスポットの活きのいいハワイ島海岸、日本では三宅島海岸、けれど何処にも行ったことがない。

どこで聞いたのか、アメリカ人の好きな鉱物の色は緑色という。エコグッズだけでなく、日常のポロシャツにも流行って・・・今じゃ、モードの理論通り、日本でも当り前の色になってしまった。

一般に鉱物標本の橄欖石は、小さな緑色結晶が多様に変化して群がったものが多い。宝石エメラルドのように濃い緑色でなく、ペリドットほどの豪華さはないが、地中マントル上部の記憶を伝えてくれる鉱物のこころざしを感じる。


(Youtubeに登録のjstsciencechannelに感謝)