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2014年4月9日水曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 清明、寒食

KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(4/5)に文化的なキーワードに基づく韓国文化シリーズの第50回として、二十四節気の「清明(청명)」と、同じ時期の「寒食한식)」にまつわる話を紹介した。

まず、同時期の清明、寒食の語義、および植樹について、次のような紹介から始まった。
・諺に「清明に死のうが、寒食に死のうが(청명에 죽으나 한식에 죽으나)」がある。二十四節気の一つの「清明」(陽暦4月5、6日)から花冷えも収まり、気温も暖かくなる。一方、「寒食」は、冬至から105日目を指し、伝統的名節で、先祖の祭祀(제사.)をしたり、墓参りに行く。この日は火を使わず、冷たい料理を食べる。清明とほぼ同じ、陽暦4月5、6日になることから、上記の諺は、「これも、あれもたいした差はない」の意で使われる。また、毎年4月5日は、山に植樹する日でもある。朝鮮時代の成宗(성종)王が世子や臣下を連れ、農作業の神を祭る先農壇(선농단)で祭祀を行った。

▼ 「花柳東風(화류동풍)」を聴く。きらびやかな春の香りする・・・今様である。

次に、寒食と墓薙の風習について、次のように説明された。
・寒食の伝統はほぼ失われたが、旧正月(설날)、秋夕(추석、旧暦8月15日)、5月の端午の節句と並び、4大名節とされた。昔は、火の使用に手間取り、家々で火種を消さぬよう用心した。万物は、命を宿すと考えられ、火も古びると生命力が落ち、人に悪影響を与えると信じられた。新春を迎える時、古い火を消し、新しい火を点す作業が寒食だ。朝鮮時代、寒食の4日間、火の使用を禁じ、冷たい飯を食べた。宮中では柳の木で焚いた火を、官庁や臣下に分け与えた。
・植樹のころ、墓の草むしりの「墓薙(벌초)」や、補修したりする慣習だけは、今も残っている。
・次の曲目「西道雜歌」中の「祭奠」は、寒食に夫の墓前で、祭祀を行う女性を歌った曲だ。準備の供え物を一つ一つ並べ、心をこめて捧げ、先立った夫を偲んで歎き悲しむ。曲冒頭、祭祀の前に、墓前に幾重も紙を敷き、供え物を乗せる場所を作る様を歌う。

▼ 「西道雜歌(서도 잡가)」の中の「祭奠(チェジョン、제전)」を聴く。少ない音と震える声で悲しみを表現して・・・。

最後に、鄭澈(정철、1536年12月18日~1594年2月7日)の歌について、次のように解説された。
・この時期、祭祀でなく、花見に山を訪れる人が少なくない。こうした風流を楽しむ様子を描いた歌に、朝鮮時代の歌辞(가사)文学の大家、号を松江(송강)、鄭澈の歌に「勧酒歌」がある。「この身は死んだ後、むしろで包まれ、きらびやかな輿に乗せられ山まで運ばれるのだろう。麻の服を着た人たちが歎き悲しみながら付いてくるだろうが、わびしい墓の中では誰も酒を勧めてくれることもない。せめて生きている間だけでも、心から楽しもう」という内容だ。

▼ 「勧酒歌(권주가)」を聴く。不老酒の効用をまず朗詠して・・・ゆるり酔ってみよう。