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2013年8月25日日曜日

百日紅(サルスベリ)

百日も咲くことから百日紅(ヒャクジツコウ、Lagerstroemia indica)といわれる、サルスベリの花がこの時期目に付く。丈を高く育てる植木園のものはもちろんだが、民家の小ぶりの百日紅までが通り道に枝先を伸ばし、花咲きを誇っている。多く桃色だが一部白色もある。小さな花弁が密集して、みずから覆うように飾る。

独特な幹の形状と、花の色合は、まさに中国の古い絵画を思い出させる。考えてみるに、桃色の透明感が、桜花とは違うようだ。百日紅は小花が集まり、花弁を光が透過しにくいため、表面の色合いを眺めることになる。それは、絹布に描いた絵のように、反射を頼りに色彩を楽しむことになる。

原産が中国南部とのこと・・・この花に馴染むとき、自然と中国風の色彩を感じているのだろう。

(本ブログ関連:”百日紅”)


(付記)
図書館の帰り道、裏通りで若い父親と小学校の低学年らしい坊やが、サッカーごっこをしていた。わたしがその脇を通り抜けるため、しばらく小休止する間、父親はしゃがんで自宅の塀の下に生えた雑草を抜き始めた。
そのとき、サッカーボールを手にした坊やが、父親に言った。「もう、遊ばないよ」と。ちゃんと相手してくれないなら、遊んであげないよということのようだ。坊やは、いつのまにか、父親を相手に遊んであげているのだと思っている。
わたしは心の中で、その父親に代わってつぶやいた、「このおじさんが行ったら、ちゃんと相手するから・・・」と。