ブログ本文&資料

2013年3月7日木曜日

フラッシュバックメモリーズ 3D

民家の塀越しに、枝振りを丸く剪定した梅の木が3本、身をつつむように真っ白に花を咲かせていた。街灯に照らされて浮かんだ梅花は、はっと息を呑むような絢爛さである。夜の梅も、なかなかいいものだ。

一昨昨日(3/5)、映画「ジャンゴ 繋がれざる者」を見た吉祥寺の同じ映画館に、今日は親類に紹介された映画「フラッシュバックメモリーズ 3D」を見に行った。毎週木曜日、夜9時30分のみ開演なのだ。今晩は、しかも大音響セットを使って上映とのことで、ほぼ満席に近かった。

首都高で自動車事故に遭遇し、不思議な心的体験から無事生還した、唯一記憶障害を残した演奏家の日常生活のドキュメント映画と予想したが、ほぼ演奏場面中心に、彼や彼の家族の想いを記したメモなどが画面の背景(または前景)に映じられた。
オーストラリアのアボリジニの管楽器「ディジュリドゥ」を演奏する彼は、記憶消失の症状に葛藤しながらも、家族の絆を支えに演奏を続ける。

楽器ディジュリドゥの発する、まるで大地の唸り、大気の鳴動のような重低音に圧倒される。どこかで聴いた・・・そう、モンゴルのホーミーХөөмий)の発声を想起させるように、管が轟かす。アボリジニの民族楽器と、絶え間ないパーカッションによる強烈な現代的演奏が次々展開された。それは、音楽家としての彼の回想であり未来への予告でもあるようだった。

久し振りに心に響いた映画だった。

(参考)Youtube映像「Didgeridoo」、登録者ididjaustraliaに感謝。

(追記)
一昨昨日、映画「ジャンゴ」を見に吉祥寺の街に出てからというもの、花粉症になってしまったよ・・・何年振りだろう。歳とともに、過敏な症状は治まると思っていたのに、再発するとは・・・鼻水、くしゃみが出っ放しである。