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2013年5月16日木曜日

(資料)チョー・ヨンピルの音楽著作権 (文化体育観光部の見解)

最近、新アルバム(4/23)がリリースされ、今月5/13までの3週間に15万枚に達したと復活振りが話題になっているチョー・ヨンピルだが、イーデイリースターの記事「チョー・ヨンピル論議の31曲公演・放送著作権料正常分配」(5/2、チョ・ウヨン記者)は、「文化体育観光部(=省)、一部誤解正して」の副題を付して、次のように報じている。

(本ブログ関連:"(資料)歌王チョー・ヨンピルと音楽著作権 ①"、"(資料)歌王チョー・ヨンピルと音楽著作権 ②")
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・文化体育観光部は、歌手チョー・ヨンピルの歌をめぐる著作権の雑音について一部誤って知らされた事実を正そうと乗り出した。

・文化体育観光部は、最近歌謡界の話題に浮び上がったチョー・ヨンピルの「奪われた著作権」論議と関連して事実関係を明確にしたいと、2日報道資料を配布した。

・先立ってシン・テチョル(=シン・ジュンヒョンの息子)は、自身のフェイスブックに「チョー・ヨンピルが過去所属会社と契約を間違って彼が直接作曲した『窓の外の女』、『赤とんぼ』など31曲の著作権を奪われた」という内容の文を載せたことがある。

・前所属会社のイム某会長がチョー・ヨンピルと契約しながら、「著作権の一部譲渡」契約を(自身に有利なように)そっと組み入れたせいで、チョー・ヨンピルは本人の歌であるのに録音したり公演するとき著作権料を彼に支払わなければならないという主張だった

・これは、各言論媒体(=メディア)で引用されて扱われながら深刻な問題として浮び上がった。ネチズンも批判の声を高めた。あるポータルサイトでは、イム会長の著作権返還を要求する請願運動が進行中でもある。

・だが、文化体育観光部は「複製権および配布権を除いた公演権と伝送権などは、依然としてチョー・ヨンピルにある」と明らかにした。キム・ジヒ著作権産業課事務官は「チョー・ヨンピルが本人の歌を公演するときにも著作権料を支払わなければならないという、一部媒体の記事内容は事実と違う」として「実際のチョー・ヨンピルは、議論になった31曲の公演、放送、伝送などにともなう著作権使用料を正常に分配を受けている」と伝えた。

・ただし、文化体育観光部は「チョー・ヨンピルが作曲した歌中の31曲の複製権および配布権がイム会長に1986年譲渡されたのは事実」としながら、「2000年の著作権譲渡事実確認訴訟の大法院判決でもイム会長側が勝訴した」と確認した。チョー・ヨンピル側は、曲自体の複製・配布権でなくレコードの複製・配布権と聞いて譲渡したと主張したが、これは裁判所で不認定されたという説明だ

・一方、国内の著作財産権の種類は、複製権、公演権、空中送信権(放送権・伝送権・デジタル音声送信権)、展示権、配布権、貸与権、2次的著作物作成権などがある。

・チョー・ヨンピルは、先月の新しいアルバム発売記念ショーケイス(=発表会)現場で該当論議について「当時は著作権という概念がなかった時代であった」としながら「事実、私は今でも(著作権法を)よく分からない。私は音楽だけする人間」と話した。
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(付記)
韓国の「著作権法」の第4節「著作財産権」の第1款「著作財産権の種類」・・・著作者が有する。

第16条(複製権): 著作者(=著作物を創作した者)は、その著作物を複製する権利を有する。
第17条(公演権): 著作者は、その著作物を公演する権利を有する。
第18条(公衆送信権): 著作者は、その著作物を公衆送信する権利を有する。
第19条(展示権): 著作者は、美術著作物等の原作品又はその複製物を展示する権利を有する。
第20条(配布権): 著作者は、著作物の原作品又はその複製物を配布する権利を有する。ただし、著作物の原作品又はその複製物が当該著作財産権者の許諾を得て販売等の方法により取引に供された場合には、この限りでない。〈改正2009・4・22〉
第21条(貸与権): 前条ただし書の規定にかかわらず、著作者は、販売用音盤又は販売用プログラムを営利を目的として貸与する権利を有する。〈改正2009・4・22〉
第22条(二次的著作物の作成権): 著作者は、その著作物を原著作物とする二次的著作物を作成して利用する権利を有する。