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2013年3月11日月曜日

松餅

明日は、旧暦二月一日。「朝鮮歳時記」(洪 錫謨著、姜 在彦訳)の二月の項を見ると、この朔日(1日:月の始まり)に「松餅」を作ると、次のように記している。

・(旧暦)正月十五日につくった「禾竿」(화간:束ねた藁に、稲・黍[きび]・稗[ひえ]・粟[あわ]の穂を包んで豊作の祈りのため竿先に飾りにしたもの)の籾[もみ]をおとして、白餅を搗[つ]く。大きいのは、掌[てのひら]の如く、小さいのは卵ぐらいとし、すべて半月形につくる。蒸した豆をもって餡とし、甑[こしき:蒸し器のひとつ]のなかに松葉で隔てながら白餅を並べて蒸しあげる。それを甑から出して水で荒い、香油を塗る。これを名づけて松餅(송편、ソンピョン)という。

・《 そして、これを使用人などに、歳の数だけ分け与えたりもしたようだ 》


ところで、松(マツ)は常緑樹の代表であり、生命力を感じさせる。その力を受けて作られた松餅は、韓国の秋の「秋夕チュソク)」に飾られるが、上記のように旧暦二月朔日の明日はどうなのだろうか。