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2013年2月3日日曜日

恵方巻きって何?

得体の知れないものなんて食えるかよと、長年意地を張って拒絶していた「恵方巻き」を、ついに信念を破って、近所のDVDレンタル店に寄ったついでに、階下のスーパーで買ってしまった。(以前、お相伴して食ったことはあるが、自分のために買ったのは初めてである)
何のことはない、太巻き寿司じゃないかといえばそれまでだが、一体この風習を知らない。子どものころに住んだ九州でも、この東京でも覚えがない。

商業主義に乗ってしまい、「バレンタインチョコ」と同じだといえば、いかにも高見からいっているようだが、じゃあ「蒲焼き」はどうなんだといわれると・・・源内さん御免なさいだ。わたしが陥落したように、この「恵方巻き」もいつか習慣となって、風習になるのだろうか。

「恵方巻き」は、太いのにあっさり食えてしまったよ、物足りない・・・と食欲がそそる自分に忸怩たる思いする。本当に信念がない。

さて、借りてきたDVDの方はシビアな内容だ。題名「裏切りのサーカス」というより、ジョン・ル・カレの「ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ(Tinker Tailor Soldier Spy)」といった方がわかりやすい。
決してアクション映画とはいいがたい地味なストーリーだが、時系列を錯綜させながら、サーカス(英国秘密情報局上層部)のコントロール(上級者)に潜む裏切り者(モール)をあぶりだしていく。

世界が固定していた時代にリアリティがあったものを、その時代を知らない若者がどのように受けとめるのだろうか知りたいところだ。
どうやら、わたしたちの正義や進歩は、世界が二分されていたとき作られたものがあって、その仕切りがなくなると、一体あれってどうなんだと立ち尽くすしかない。その時代、その現場に立ったものは、その時しか意味を見い出せない。

ラストに、主人公がサーカスに再び迎え入れられるとき流れるフリオ・イグレシアス(Julio Iglesias)が歌う「ラ・メール(La Mer)」をYoutubeで聴こう。



(Youtubeに登録のmwGhost45に感謝)