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2012年12月20日木曜日

陶淵明-5

市民講座「陶淵明の描いた世界」は、今日が最終回(第5回目)である。陶淵明の親類・家族への思いや、晩年に際しての心情をうたった詩文について、田部井文雄先生から解説をいただいた。そのうえ、講義後に半時間ほど出席者との質疑応答の時間が設けられた。

陶淵明が五人の子どもの不出来に嘆く「子を責む」(責子)の詩は、むかし教科書で読んだことがあるけれど、子を持って初めて実感できるものだろう。講師が出席者に問えば、苦笑いするばかり。
詩中「阿舒(あじょ)は己(すで)に二八(にはち)なるに」(阿舒己二八)にある、「阿」の意は「~君、~ちゃん、~のやつ」といった呼びかけのようなもので、十六歳の舒君は、舒ちゃんは、舒のやつは・・・といったところだ。そして最後に、<それはそうとして酒を飲んで憂さ晴らしでもしよう>といったニュアンス、謙遜を口実に酒を飲む。

どうやら酒好きの陶淵明は、飲酒を詩のおちにしている。自分の弔いの詩(「挽歌の詩三首」其の一)を書いておきながら、それだけでも変なのに、死して後に悔やむのは「酒を飲むこと足るを得ざりしを」(飲酒不得足)と最後に付け加えるのだから。それって、酒が得意でない人間にとっては、なかなか難しい。

最後の質疑応答の時間で、「漢詩の理解を深めるにはどうすればよいか」という質問に対して、「師について学ぶしかないだろう」との回答があった。実は前々回の講義後に、イ・ソンヒの「分かりたいです」の漢詩<読み下し文>について相談したが、同様の回答を受けた。わたしも、いい師を探すしかないようだ。

(本ブログ関連:"陶淵明")

イ・ソンヒの「My Life」

イ・ソンヒは、子どもに向けたミュージカルをいくつか手がけている。例えば、1990年にはミュージカル「オズの魔法使い」でドロシー役を、その翌年には「ピーターパン」でピーターパン役を演じている。さらに、1998年にはミュージカル(子供マダン劇)「御史 パク・ムンス」でパク・ムンス役を担っている。

(本ブログ関連:"ミュージカル")

ところで、イ・ソンヒのアルバム12集(2001年)のタイトル曲である「My Life」は、旋律といい歌詞といい、まるでミュージカルのよう。夢見てきたことはすべて果たされるのだと信じなければならないと、とても前向きなのだ。ステージいっぱいに歌い響く感じすらする。
何だか、ディズニーアニメ「ライオンキング」(1994年)のミュージカル版「ライオンキング」 (1997年)を髣髴させる。



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