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2012年10月9日火曜日

KBS WORLD「国楽の世界へ」 ユ・ギョンファ

 KBS WORLD「国楽の世界へ」は、先週水曜日(10/3)に、人物シリーズ48回目として鉄弦琴(チョルヒョングム、철현금)の演奏者ユ・ギョンファ(劉京和?、유경화)を紹介した。 

まずチョルヒョングムの紹介から始まった。
・韓国伝統の弦楽器は、ほとんど絹糸弦を使用するが、鉄線(ワイヤー)弦使用の打絃楽器が二つある。
 ① 西洋から入った「洋琴/楊琴(ヤングム:양금で、朝鮮時代後期に中国を経て伝えられたという。ヤングムは、漢字で西洋の「洋」に「琴」と書く。本体に引かれた細い鉄線弦を、竹を薄く削って作ったチェ(채)という細い撥で弦を叩いて演奏する。
 ② 1940年代、ハワイアンギターを改造して作ったといわれる、新しい楽器「チョルヒョングム」(鉄弦を張ったコムンゴ(거문고)の意)が登場する。当初、唱劇の伴奏によく使われたが、テレビ普及により唱劇は姿を消し、チョルヒョングムも自然と忘れられた。1990年代、「晚霞(ノウル、노을:Sky At Sunset)」(作曲キム・ヨンドン、チョルヒョングム演奏ユ・ギョンファ)がきっかけで話題となった。

▼ユ・ギョンファ他による「晚霞」を聴く。ビブラートの効いた、どこか古都を想わせる感傷的な音色・・・鉄弦の響きを知る。

(チョルヒョングムの紹介の続き)
・チョルヒョングムは、竿の短いギターを横に寝かせたような形をしていて、右手に持つ短く細い撥のスルテ(술대)で打弦し、左手に持つ丸い形の石のようなノンオク(농옥)で擦弦して音に変化を与える。演奏道具は少し違うが、奏法はほぼコムンゴに同じ。

次のようにユ・ギョンファプロフィールが紹介された。
・4歳から舞踊を習い国楽にも親しむ。
・国立国楽高等学校でコムンゴを専攻。
・ソウル大学を卒業し、打楽器の演奏家として主に活動。
・1996年 チョルヒョングムに初めて出会う。現在、主にチョルヒョングムの演奏家として活躍。

▼ユ・ギョンファによる「金永哲(キム・ヨンチョル、강영철)流チョルヒョングム・サンジョ(散調)」中の「チュンジュンモリ(중중모리)」を聴く。軽快ながら、どこかアジア的なにおいがしてくる。

プロフィール紹介の続き)
・国立国楽高等学校時代の同級生と共に、国楽と現代音楽の融和を図るアンサンブル「サンサン(상상)」を結成する。さらに、民俗信仰のクッ(굿)に興味を持ち、これらの音楽のアレンジにも積極的にチャレンジしている。またインド音楽との関係も深めている。

▼ユ・ギョンファ他による「東海岸舞楽-話題(トンヘアンムアク-ファドゥ、동해안 무악-화두)」を聴く。即興だそうだが・・・落ち着いた感じがする。