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2009年12月3日木曜日

人工衛星と音楽

1961年、宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリン(Ю.Гагарин)が初めて地球を周回したとき、子どもたちはおおいに興奮した。そして大人たちよりも先に宇宙へ飛び出した。子どもたちはすでに、雲の上、天かける夢を持っていた。
このできごとの前の1957年、世界初の人工衛星「スプートニク1号(Спутник-1)」が飛んでいる。大人たちのショックとは関係なく、スプートニクは子どもたちに宇宙空間を手に届くほど身近にした。

60年代当時、ようやく近づいた宇宙にちなんで名付けられたバンドや曲がある。印象に残ったバンドの出身国が、ノルウェーとイギリスで、アメリカでないのが面白い。

・【スプートニクス(The Spotnicks)】の「霧のカレリア(karelia)」(1965): 初の人工衛星スプートニク
グループの奇抜な名前に対する関心よりも、エレキバンドの音色にすっかり馴染んだ。

・【トルネード(The Tornados)】の「テルスター(Telstar)」(1962): 通信衛星テルスター
この曲の出だしにあるロケット噴射音はもっと強烈だったはずだが・・・。当時、とてもモダンで軽快な電子音に引き寄せられた。忘れられない曲だ。テルスター人工衛星が民間のAT&T製で、衛星通信が目的などと、国家の威信とは違う平和な新鮮なイメージがした。
(YouTubeに登録のlenau55、babosfilm、SuperMogera、crossking24に感謝)

後に、レイ・ブラッドベリの「火星年代記」のなかで、その星に生まれた子どもにとっては、火星が静かな日常であり、懐かしい故郷になることを想像できるようになった。

(追記)
この際、宇宙とつながりはないが、この頃のもう一つの思い出の曲、コニー・フランシス(Connie Francis)の「ボーイ・ハント(Where The Boys Are)」(1961)を書かずにはおれない。ふんわりと暖かい甘くしっとりとした彼女の声は今も耳に残る。それからずっと後のことだが、彼女のLPが欲しいという友人と一緒に荻窪のレコード店について行ったことがある。彼はぽつりと「ファンだったんだよ」と言った。
(YouTubeに登録のpigzagに感謝)