予定通り、富士箱根伊豆国立公園にある箱根大涌谷に行く。ロープウエイの下に大涌谷の地獄谷斜面が現れると、そこにはいくつもの噴気孔とその周辺を黄色く染める硫黄の析出を眺めることができる。
中には硫黄が溶けて流れた跡のように見えるものがあるが、実地確認できないのが残念だ。(規模が小さいものの、知床硫黄山の溶融硫黄の大噴出を思い出させる)
大涌谷駅を出ると、晴天猛暑の遠景はもやっているものの、富士山が雲の上に頂を聳えて雄姿を見せていた。今回、大涌谷散策と硫黄を眺めようということでямадзаки氏と来た。硫黄独特の火山ガスの臭いが漂っている。たまご茶屋に至る右手の大涌谷自然研究路は、夏休みの親子連れや中国からの観光客であふれていた。
神山登山道につながる大涌谷自然研究路を上る途中に、別方向への通行を禁止する標識がある。そのあたりで、乾いた泥の中に輝きのある微細な硫黄結晶群を見つけることができた。むかし噴出口近くにあったのだろうか、ここの泥は硫黄ガスが硫酸になって岩石を溶かしてできたものではと想像した。
帰りに予定した、「神奈川県立 生命の星・地球博物館」へは時間が間に合わず断念した。せっかくの機会だったのに残念である。
(写真撮影:ямадзаки氏に感謝)